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帰ってきた ES-335TD 1980

『帰ってきた』といえば、社会常識的には『ウルトラマン』だが、今回は違う。
この全く人気のない335が僕の手許に来たのは 2008年の春
この時既に、このギターが生まれてから28年。
恐らくメンテナンスフリーだったのでは…(ペグは替えてあるけど…)
な感じだった。
元々低いフレットも削れていたし、正直低いフレットは苦手なのだ…(^-^;
で、今年(2010年)になって、ポットもガリが出てきてるし、そろそろオーバホールせんとなぁ…って思った。
いつもは船橋のギターラブにお任せなんだけれども、少し浮気をしてみようと色々探してみた。
知り合いから助言も頂いた。
色々悩んだ(楽しんだ)あげく、方針決定!

必ずやってもらう事は、『フレット交換』『ネック調整』『ポット交換』。
目的は改造じゃなくて、このギターを正常な状態にする事。

で、どこに出すかだ。
mixiで知り合ったギター弾きのお方がいて、講師もされているし、リペアもされている。
そのお方と、そのお方の師匠にお願いする事にした。
そのお方は四国に在住で、当然会った事も話した事もない。
mixiでメッセしたり書き込みしたりしてるけれども、あくまでバーチャルなお付き合い。
でもインフォームドコンセントが徹底されいたので、全く心配なし。
恐るべしインタネット。
そのお方の師匠は、東京在住なんですが…全く知りません。
ただ、頑固なんだけれども仕事バッチシな職人さんみたいです…(^-^;

2月頭に千葉⇒東京。
東京でネック廻りの(大?)手術をして、東京⇒四国。
四国でパーツ、電装系と全体調整(追い込み)を。
6月頭に『帰ってきた』335。

さ、下の画像を見て何をしたか、色々想像してみてください…(^-^;

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ぱっと見、殆ど、変わって、ない…(^-^;

そういう問題じゃないのだ。
実は、先ず、ネックが変わってる(といっても過言じゃない程の大手術)。
低いフレットが苦手なので、大き目のフレットに打ち替えて欲しい旨を伝えた。
すると、作業上バインディングを外しても良いか?と聞かれ…、OKですって答えた。
結局、そのお方の師匠が納得いく仕事をする為、バインディングはおろか、指板もはずして、ロッドを据え直している。
ロッドを回して調整したんじゃなくて、ロッドの設置を調整したみたい…(^-^;
で、ネックを組みなおして、この状態。
信じられる?
確かに使ってる木は変わってないかも知らんけど、これは ごいす〜 です。

下は、やってもらった事(書ききれてない気もしますが…)、交換したパーツ。

◆作業内容
 ネック修正、フレット・バインディング交換
 弦巻き交換ブッシュ穴修整元穴埋め隠し
 ボリウム・トーン部品交換一式キャパシタ含む
 セレクタースイッチ・ジャック交換
 スプリットスイッチ接点研磨清掃
 ブリッジ交換調整一式
◆使用交換部品
 【品名】
 カスタムCTS/500kA
 カスタムCTS/500kB
 MIDWEC Oil-Cap 0.01μF
 ALLPARTS VitaminQ 0.022μF
 Switchcraft トグルスイッチ縦型
 Switchcraft ジャック モノ
 KTS Titanサドルナッシュビル型ブリッジ
 Gotoh Grover型ロックペグ型弦巻き
 シールドクロスワイア

『なにを替えたでしょう?』ではなく『何が残ってるでしょう?』状態。
残ってるのは、ピックアップとテールピースとピックガードとロッドカバーとスプリットスイッチとノブとエンドピンと…ボディ?

問題の音。
ケースから出して、チューニングして、じゃら〜ん。
こんな書き方をしたら誤解を生むかも知れんが、生音から凄い違和感。
もう音色というか鳴り方(鳴ってる場所?)が違う。
ブライト(って言葉が適切じゃない気もするが)になった感じだ。
アンプを(実際にはPODでヘッドホンだけど)通してのもブライト。
良い言葉が見つからないんだけれども、前に比べて音が早いって感じ。

もう、言葉じゃ無理やね。
ブライトって感じるのは、倍音が一杯出てるって事なんやろか…
早いって感じるのはレスポンスが良くなったって事なんやろか…


えっ? 費用?
書けません、言えません。

死んだ父親から学んだ事
『誠意を込めて仕事をすると、お客様は感謝を乗せて対価を支払う』



ま、自分が日々やってる仕事については、耳が痛いだけです…(-_-メ


Ikakoo Gathering